■ 事業計画の目的

具現化

  創業経営者は、「○○いう会社にしたい」や「○○やって世の中(社会)に打って出たい」という強い“想い”が必ずあります。
しかし、創業後の日常の忙しさに追われて、創業時の“想い”を整理して戦略的に展開しなければならないことを忘れてしまいがちです。
  本来、経営者はこの“想い”を具現化するための手段として、事業や組織の拡大などについての考えが中核にあり、そのための思考回路になっています。
  経営者自身のこの思考回路を整理し、“経営者の想い”の具現化を戦略的に策定することが、事業計画の本来の目的です。

■ 実現可能な事業計画書

  会社経営の絶対条件は事業の継続であり、どんなに経営状態が悪化し、苦境に立っても経営者の事業意欲は衰えることがなく、忍耐強く数%でも可能性がある限り、経営者はこの可能性に挑戦します。
  一方、どんなに多額の債務超過であっても、資金繰りが続く限り会社は倒産しません。
そして、中小企業は存続のために、継続して新規顧客を獲得しなければならない宿命がある反面、攻めの経営の事業展開のために必要な資金に限りがあります。
  事業計画は、“経営者の想い”を具現化するためのストーリーを策定して行動計画に落とし込み、この行動計画を実行するために必要な資金繰りを含めて数値計画にしていく流れになります。
  以前は、提出された事業計画書の実現可能性の判断が難しいため、銀行では売上の計画数値を単純に7掛けしてみることもありました。そのため、売上目標を明らかに実現不可能な金額にして事業計画書を提出する会社もありましたが、現在では堅実で実現可能性の有無を重視しています。

■ 実現可能な事業計画書の書式例

●事業計画書の表紙
●わが社の経営理念
●中期の経営戦略
●当期の経営戦略
●当期の営業(行動)計画
●売上計画表
●設備投資・減価償却計画表
●借入金・原価返済計画表
●損益計算書
●貸借対照表
●キャッシング・フロー計算書

経営者の想いを具現化するためのシナリオと 資金繰り改善シミュレーションで、経営の最善策を事業計画書に!

    当講座は、経営者が企業経営に関し、日々考えていることをシナリオ化し、これを実現するための行動計画を策定し、資金繰りのシミュレーションを交えながら、経営の最善策を事業計画書にまとめていく手順を“実戦的に習得する講座”です

■ カリキュラム

1.事業計画の目的と考え方
    (1)100年継続中小企業の特長
    (2)これからの100年を見据えて必要な視点
2.戦略的な売上分類(ターゲット)の捉え方
3.戦術的な行動(販売)計画(プロセス)のつくり方
4.プランドウによる数値入力

    (1)前期実績ベースによる当期の状況把握
        ①“損益計算書”からの入力&確認
        ②“貸借対照表”からの入力&確認
        ③“格付け評価”からの確認
    (2)当期計画によるシミュレーション
        ①“損益計算書”からの入力&確認
        ②“貸借対照表”からの入力&確認
    (3)資金繰りの改善対策シミュレーション
        ①“損益”からの資金繰り改善法
        ②“貸借”からの資金繰り改善法
    (4)格付けアップの対策シミュレーション
        ①“損益”の改善による格付けアップ対策
        ②“貸借”の改善による格付けアップ対策
5.事業計画書のまとめ方
    (1)“行動計画書”のまとめ方
    (2)“損益計算書”のまとめ方
    (3)“貸借対照表”のまとめ方
    (4)“キャッシュ・フロー計算書”のまとめ方