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会計の基礎

1. 簿記の重要性

社会人三種の神器

会計の基本であります“簿記の仕訳”を知らなければ、決算書や試算表を読み取ることが絶対できません。
ゆえに健全企業として社会に認知されている企業は、“日商簿記3級”が入社条件になっています。
あなたの会社の価値を高める絶対条件が、全従業員の会計の基礎の習得です。

2. 会計の基礎講座と日商簿記3級の違い

日商簿記3級の範囲は、取引の仕訳~元帳への転記~集計まであります。そのため短時間での習得が不可能に近く、ビジネスマンの習得が時間的に限られてしまいます。
一方、会計ソフトの進歩により、転記・集計等をあえて習得する必要はありません。
会計の基礎講座の目的は、試算表や決算書を読み取る力を養うことです。
そのための“試算表”や“決算書”ができるまでの大きな流れをつかみ、その基本となる帳簿の記帳・仕訳等を理解することにあります。

3. 会計の基礎講座と簿記学校の違い

簿記学校では、“簿記3級”に合格するための講座です。
そのため、授業の進行が早く、簿記の技術が中心です。
ゆえに簿記に違和感のない人が合格し、半数以上の人に簿記の違和感を世の中に排出している結果になっています。(合格率の推移参照)
当講座は、“簿記の歴史や語源”から説明し、仕訳の借方と貸方の意味も説明しながら進めていきます。

商工会議所“簿記3級”の受験者数と合格率の推移 (過去3年の推移)
 
受験申込者数
合格者数
合格率
平成19年 2月 (第115回)
98,237人
26,083人
26.6%
平成18年11月 (第114回)
121,465人
42,428人
34.9%
平成18年 6月 (第113回)
102,086人
27,529人
27.0%
平成18年 2月 (第112回)
105,635人
37,407人
35.4%
平成17年11月 (第111回)
115,391人
19,574人
17.0%
平成17年 6月 (第110回)
101,274人
46,520人
45.9%
平成17年 2月 (第109回)
92,676人
22,355人
24.1%
平成16年11月 (第108回)
118,961人
40,361人
33.9%
平成16年 6月 (第107回)
99,529人
10,820人
10.9%
【 合 計 】
955,254人
273,077人
28.6%

(参考資料:日本商工会議所より)

4. 簿記の語源

“帳簿記録”または“帳簿記入”の略語であったり、“Book-keeping”(英語)の発音がなまったものとか、“Tenue des Livres”(仏語)を「記簿法」と翻訳し、“記簿”の漢文を“簿記”の日本語読みに変わった等、様々な語源がいわれています。

5. 今日の簿記の起源

明治6年(1873年)、福沢諭吉が、H・B・ブライアント、H・D・ストラットン共著 を翻訳して「帳合の法」を出版し、はじめて日本に紹介されました。それ以前は大福帳等がありましたが、今日の簿記・会計は「帳合の法」が基礎です。

  • 「経書史類に奥義は達したれども商売の法を心得て正しく取引をなすこと能わざる者は、これ帳合の学問に拙き人というべし」(学問のすゝめ)

6. 【帳合の法】の趣意の第一

古来、日本国中に於いて学者は必ず貧乏なり、金持ちは必ず無学なり。
故に学者の議論は高くして、口にはよく天下をも治めると云えども、一身の借金を払うことを知らず。
金持ちの金は沢山にして、或いはこれを瓶に納めて地に埋めることあれども、天下の経済を学びて商売の法を遠大にすることを知らず。
蓋しその由縁を尋ねるに学者は自ら高ぶりて、商売は士君子の業に非ずと、金持ちは自ら賤しめて、商売に学問は不用なりと知るべきを知らず、学ぶべきを学ばずして、遂に弊に陥りたるなり。
何れも皆商売を軽蔑して、これを学問と思わざりし罪と云う可し。
今、学者と金持ちをして帳合の法を学ばしめなば、始めて西洋実学の実たる所以を知り、学者も自ら自身の愚かなるに驚き、金持ちも自ら自身 の賤しからざるを悟り、相共に実学に勉強して学者も金持ちとなり、金持ちも学者となりて、天下の経済さらに一面目を改め、全国の力を増す に至らん乎譯者の深く願う所なり。